どんとこい・みなみ

どんとこい・みなみへ

京急線「黄金町」駅を出て大岡川を渡り、まっすぐ進むと横浜市営地下鉄ブルーライン「阪東橋」駅、さらに通りを進むと中村川に出ます。

左側の赤い橋は、歩行者専用の浦舟水道橋で、古く歴史のある橋です。
車両は右側の道場橋を渡ると、正面に案内版が見えます。

手前の橋が道場橋、水面に映る赤い橋が浦舟水道橋です。神奈川県の公式ホームページによると、浦舟水道橋は「わが国最古のピン結合のプラットトラス橋」です。
正面の建物は中村小学校、中村特別支援学校です。

小学校と保育園の間をぬけると右側に中村地区センターと、地域活動ホームどんとこい・みなみの建物があります。

現在、改修中の地区センターの広場に面しています。広々としたエントランスです。
喫茶店は、午前11時オープン、午後3時半クローズ。現在は新型コロナウィルス(COVID-19)の密集を避けるため、正午から午後1時半まで、昼食後の利用者さん専用休憩スペースになっていますが、普段は一般のお客様にも開放しています。
喫茶店の入り口はこちら。花壇の植栽は、地域のボランティアの方々が手入れしています。

ガス暖炉の火が室内をあたため、注文したコーヒーの良い香りが満ちています。
どんとこい・みなみの喫茶店は、向かいの保育園の子どもたちの声がわずかに聞こえ、適度に静かで心地よい場所です。

ガス暖炉を見ていると、カウンターの向こうから「火って、眺めていると本当に良いものですよね。」
自家焙煎のオリジナルブレンドコーヒーは、挽いた豆を購入することもできます。
パン工房に設置されたコーヒ豆の焙煎機。スタッフが生豆をローストしブレンドしています。
「煙突が風の影響を受け、内部の温度管理が難しかったりします。ハゼ音を聴き、豆を齧ったりして、焙煎の具合を確かめます。」(喫茶・スタッフ)

コーヒーはこだわりのブレンドで、時期によってその内容が変わります。

一杯ずつ、ハンドドリップで丁寧にサービスされるコーヒーは、喫茶店に流れるゆったりした時間とともに、日常の瑣末をしばらく忘れさせてくれます。

「こんなに緊張してコーヒーを入れるのは、はじめてです。」と笑う、喫茶店のお二人。
コーヒーはすべてハンドドリップです。

午後2時過ぎの喫茶店、最後のコロッケパンです。
喫茶店のカウンターの向こうには、パンの厨房が見えます。

もう一度「はじめまして!」

午後のパンを焼き終えた、若林さんにお会いすることができました。
「みんなに教えてもらって、今回がはじめてのzoomでした。」と笑う若林さんは、背が高く明るい笑顔の持ち主です。

若林さんとお話ししていると、厨房の戸口に「お茶です。」と紙コップを持った男性が。
あわてて受け取り顔を上げると、もう姿が見えません。
ごちそうさまです! と大きい声を出してみると、厨房の奥から「はーい。」

そして再び若林さんとお話ししていると、「飲み終わったらこちらに〜。」と声。
振り向くと戸口にくず入れが置かれていて、やっぱり姿は見えません。
ありがとうございます! と声を出してみたところ、また奥から「はーい。」

うれしいおもてなし。
そして、たのしい一コマでした。

若林さんに、お菓子づくりの学校に行ったきっかけをとたずねると、
笑いながら「それはですね、動機としてはどうかと思いますが、当時ドラマを観まして……。」

パティシエのドラマといえば、4人の男性が登場する製菓店の、あのドラマでしょうか?
「あのドラマですね。人って本当に面白いですよね。どんなことが結びつくか、わからないですよね。」

どんなお話しをするときも、自然体。
もうすぐ利用者さんの送迎に出る時間です。

最後に、これからの目標をたずねました。

「一番は、 “障害のある人がつくるパン” というイメージを変えていきたいですね。マイナスな意味ではなく、プラスにしたいです。地域の人たちと共存していくなかで、ここでつくるパンが、美味しいパンとして、みなさんに受け入れてもらうことが目標です。」

どんとこい・みなみ

住所 〒232-0033横浜市南区中村町4-270-3
電話 045-264-2866
営業時間 11:00-15:30(パンの販売は11:30〜売り切れ次第終了)
定休日 土・日・祝

「社会福祉法人 横浜共生会」による運営。季節で変わるパンとクッキーを作っています。1階にある暖炉のある喫茶室「パンetカフェ」で食べる事もできます。第2・4週の月曜日には南区役所1階でパン販売も行っています。

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この記事を書いた人

N

日頃、ひとりは建築設計を仕事にしていて、もうひとりはアートワークをしています。ややこしいので、ColabusウェブサイトではまとめてNです。頭文字みたいで推理小説風なところがお気に入り。Nを水平方向に反転するとキリル文字のИ(発音は /i/ )、意味は[そして]。私たちは皆さんとColabusをつなぐ、ささやかな接続詞になれることを願っています。