木の扉を開けて
JR根岸線「根岸」駅を降りると、かすかにオイルの香りがします。
ホームの海側にはたくさんの列車がならび、時折、電気機関車が牽引する長い貨物列車がゆっくりと走り出します。
駅改札口は大きなバスロータリーに面し、左へ進むと郵便ポスト、もう少し行くと根岸駅前交番があります。交番の手前を左に曲がり、2ブロック目の終わりにさしかかる頃、右手に「パン屋のオヤジ」と書かれた赤い軒先テントが見えます。
近くまで歩くと、愉快な歌が聞こえてきます。
♫ 金魚とオヤジ
ハットをかぶり
パイプをふかし
コッペパンつくろう
トゥララララ〜…… ♫
木の扉を開けると、たくさんのコッペパンがならび、そのボリュームと彩りにおどろきます。
たのしいイラストのPOPが商品をわかりやすく紹介し、思いがけない中身のコッペパンと出会うことができます。
外のテラスから、ガラス越しにパンをつくる厨房が見えます。
背の高いコックハットをかぶり、テキパキと仕事をする人たち。
店内のカウンターには、グリーンのハットとサロンにタイ、コックコート姿の人たちが
「いらっしゃいませ。」と声をかけます。
接客販売を担当する箕輪さんにお話しをうかがいます。