ハマを愛する・ハマで暮らす
はまじん

つなぐ人に

  

建築家 YONG architecture studio主宰 永田 賢一郎さん 

  

拠点と拠点を作り出し、それらをつなぐ

  

藤棚デパートメントを始められるようになった経緯は?

  

2013年から2年間限定のハンマーヘッドスタジオに参加しました。
4000坪の広さに50組以上のアーティストが参加し、素晴らしいロケーションの中、創作活動をしました。
その期間が終わったあと、知り合った仲間たちとお金を出し合って一緒に黄金町に 「 旧劇場 」というシェアスタジオをつくり 、 活動をしていました。
それが本当に楽しくて、建物を建てて終わりではなく、そこから始まるんだと 、、、

  

その後、「 藤棚アパートメント 」 を作られたんですね。

  

もともとは「ヨコハマアパートメント」というシェアハウスの先駆けのような建物があり、そこは僕が大学の時アルバイトしていた設計事務所が作ったもので、僕も住んでいました。
そこの大家さんが藤棚にも古い家を持っていて、僕にデザインと改修と設計を依頼してくれました。それが「藤棚アパートメント」です。そこに住みながら、「旧劇場」で仲間と活動をしていました。そのスタジオも終了となり、自分の事務所を作ることになりました。それまでの藤棚商店街との関わりから、空き店舗を借りて、建築事務所とシェアキッチンを一緒にやったらどうかと思ったのです。それが「藤棚デパートメント」です。

  

アパートメントからのデパートメント、見事成功なさいましたね。

  

おかげさまでシェアキッチンはご予約でいっぱいになっています。商店街の人たちからも、こういう場所が出来てよかったと言ってもらっています。
シェアキッチンのお店にいらっしゃるお客様にも商店街を知ってもらうチャンスとなりますし、シェアキッチンの利用者さんも商店街にあるのがとてもいいとおっしゃっています。

  

そして昨年(2020年)からは長野にも拠点を持たれたのですね。

  

長野は祖父母が別荘を持っていたので、子どもの頃から特別な思い出があります。立科町の「地域おこし協力隊」に応募して移住しましたが、今後は長野でも事務所を作り活動していきたいと思います。平日は長野、週末は横浜の二拠点生活ですが、都会と田舎の両方を見て比較することが出来、とても楽しいです。

  

横浜にはどんな思いがありますか?

  

僕がこだわっているのは野毛山です。実は藤棚以外にも戸部と南太田で仲間とシェアスタジオをやっているんですが、全部野毛山周辺です。横浜は海のイメージですが、街の真ん中にひっそりと山があって、それがとても魅力的なんですね。昔はこの藤棚から野毛山そして桜木町に続く市電があったそうで、それを是非復活させてほしいなあと、、、。まるでサンフランシスコみたいじゃないですか。今、人の流れは、桜木町から野毛山の動物園に行って、また桜木町に戻るっていう感じですが、動物園から今度はこっち(藤棚)に来てほしいし、逆もあってもいいかな、と。すぐには出来ないことですが、誰かが10年くらい言い続けたら現実になるかなと思います。(笑)

  

これからは?

  

建築は、作って終わりではなく、作った後でどれだけ地域や場所と関わるかというのが自分の活動だと思っています。
そしてさらに、ちょっとずつ手放しながらやっているというか、 藤棚アパートメントも 今友達が住んでいますが、僕が手放すことによって、新しい人がまた回していく。誰かの活動の
場が出来るんですね。拠点と拠点を作り出し、それらをつなぐ役、そんなことをやっていきたいです。

プロフィール

永田賢一郎|建築家
YONG architecture studio主宰。
1983年東京出身。黄金町のストリップ劇場跡を改修したシェアスタジオ「旧劇場」を始め、藤棚商店街の空き店舗を活用した設計事務所兼シェアキッチンの「藤棚デパートメント」、戸部の倉庫を活用したシェアアトリエ「野毛山kiez」など、地域のストックを活用した拠点づくりを横浜で展開。藤棚一番街理事。
藤棚デパートメント
〒220-0051 横浜市西区中央2-13-2 伊勢新ビル1F相鉄線西横浜駅・京浜急行戸部駅から徒歩約10分
http://fujidanadp.com