colabusの横顔 01 “marine blue”



marine blue の雇用について

清水理事長

私たち育成会は、知的障害の雇用をスタートとしています。「3障害」や人によっては「5障害」という方もいらっしゃいますが、幅広く障害のある方に働く場所を提供するという想いで、現在ではその全ての障害のある方と繋がる運営をしています。

コラバス

このショップをオープンするにあたっては、新たに雇用を起こされたのでしょうか?

伊澤さん

最初は、横浜文化体育館で障害のある方の合同面接会に募集を出しました。そこで、この〝marine blue〟に隣接する刊行物コーナのスタッフを1名採用しました。その後ハローワークに募集を出し、視覚障害の方を1名採用しました。また、民間の媒体を使ってスタッフの募集を行なったところ、障害者の方からも応募があり採用に至っています。色々な方面で出会いがあり、結果的には私たちにフィットした方々を採用することができました。

精神障害、視覚障害、肢体不自由、知的障害の4つの障害を持つ方々を採用しましたが、雇用を起こしてみないとわからないので、挑戦でもありました。そのような意味では、今まで運営してきたふれあいショップとは違っています。

コラバス

今までは、特別支援学校さんとの繋がりで来ることが多かったのですか?

伊澤さん

そうです。来年は、新卒の方を採用するために、枠を一つ空けているんです。この8月から9月に実習に来てもらう予定です。ヤングを迎えたいと思っています。 

障害のある人とない人が協働すること

コラバス

様々な障害の方々で一つのお店を運営されているわけですが、スタッフひとりひとりとの対話を通じて課題を解消しているのでしょうか。

伊澤さん

わからないからこそ、こちらから聞いて気づいてあげなきゃいけないことって沢山あると思うんです。反対に教えられることも多いです。

コラバス

障害者雇用で悩む企業が多く、一緒に働くためのノウハウを知りたいと言われることがあります。

伊澤さん

そのような話はよく聞きます。障害のある人もない人も一緒に働いているんだという環境がいいのだと思います。

コラバス

お話を伺ってると、障害のある、またはない、をあまり線引きをされていないのかなと感じました。

伊澤さん

この働き方がノーマルだと思っています。あえてこのお店には〝ふれあいショップ〟とは書きませんでした。英語表記の店名にもしています。我々が協働であることを、お客さんが、ふと気がつかれた時の方がインパクトがあるかなぁと。

コラバス

パンづくりは、施設利用者さんの希望を聞かれるのですか?

石黒さん

重度の利用者さんでも働きたい、パンを作りたいんだ!という方が来られたら、「無理だよ、頑張らないで、、、」って施設は言うでしょうけれど、僕は基本的になんでもイエスって言いいます。

素敵ですね!

石黒さん

とはいっても、昨年、〝marine blue〟に納品することが決まってから、利用者さんたちと、どうやってパン作りしてこうか?1日の流れをどう組もうか?課題としてずっと考えてきました。納品日には他の外部販売の予定が入らないように調整しました。なんとか1日を、週の中で設け、やっていこうと思ったら、サンドウィッチのために週3回納品になり、今、現場ではちょっと対応できなくなりつつあります。

伊澤さん

今はパンを週3回届けてもらっていますが、ちょっとキツイ感じなんです。ですから、こちら側が行ける時は、受け取りに行ったりもしています。

当初から、パンを受け取りに行くことで、障害のある方の雇用を創出できるのではないかと考えていました。いずれ実現できるように、パンの入れ物やいろいろなことを工夫する議論を重ねています。今は職員だけでおこなっている作業や取組みに、障害のある方も加わる仕組み作りも考えています。

コラバス

雇用のお話でも伺いましたが、障害のある人とない人の協働を実現されています。このちょっと他にはない多様性のある働き方は外側からはあまりわかりません。

お客さんとして外から見ていても、スタッフさんがすごく楽しそうだなっていつも思います。

コラバス

障害のある方と一緒に働いている、だから来て欲しいということではなく、作っているものが美味しいから是非来て欲しい、作っているパンやお菓子がとにかく美味しいから是非きて欲しいという思いが伝わってきます。

根橋さん

お客様からすれば、リピーターとして、また買いたくなることが大事だと思います。

伊澤さん

これからはお客様が味を決めていく、選んでいくと思います。我々も作る側同士でしっかりと、やっていかないと。来て下さるお客様が離れたら何もならないなって、感じですね。


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